「考えてみよう その 2」のヒント

 位相差を直接に求める方法で測定できる最も小さい位相差は ΔT = 0.1 div のときで,φmin = 0.1/9.0×180 = 2゜である。それに対してリサージュ法では φmin = sin-1(0.1/6.0)= 1゜であるので,位相差が小さいときはリサージュ法の方が小さな位相差まで測定できることがわかる。
 では位相差が大きいときはどうだろうか。測定できる 90゜に近い最も大きい位相差は,直接に求める方法では ΔT = 4.4 div のときで,φmax = 4.4/9.0×180 = 88゜である。それに対してリサージュ法では φmax = sin-1(5.9/6.0)= 80゜である。ということは「80゜と 90゜を区別するのがやっと」ということになる。リサージュ法は位相差が大きいところでは位相差の測定精度が非常に悪くなることがわかる。

記:2005-04-20

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