実験7/物理学実験
想い出の名古屋工業大学

こひつじの家



 名古屋工業大学(名工大)に勤務していたときに授業を担当した「物理学実験」でおこなわれていた,実験7「熱の仕事当量」の参考資料です。
 【注】実験内容等が変わっている可能性がありますので,あくまでも参考程度に見てください。
最終更新:2007-10-11


注意 メータの姿勢
 針式のメータは,指定された置き方をしないと,正しい値を示さない。ここで使用しているメータは,目盛盤に水平置きを指定する 水平置記号 という記号があるので,目盛盤が水平になるように置く必要がある。(テキスト222ページ参照)

注意 スターラの音
 スターラが正常に回転しているときは,ほとんど音がしない。しかしカタカタという音がしているときは,撹拌子かくはんしが回転せずに不規則な動きをしていて,正常な撹拌が行われていない。この音に気付いたらスターラの電源スイッチを切り,音がしなくなるのを待つ。そして回転スピード調節レバーが指定位置にあることを確認してから,スイッチを入れる。


ヒント-1
 1 分ごとに水温と気温を測定するときは水温の測定に重点を置く。この実験では水温の方が気温よりもはるかに重要だからである。

ヒント-2
 結果が異常であったときに見られた原因
(1) 温度計の頭部が水中に十分に浸かっていなかった(特に水量が 150 mL のとき)。
(2) 温度計がヒーター(抵抗線)に接触または接近していた。
(3) 式(1)に代入する時間 Δt の単位が[分]であった。


やってみよう
 熱量計の断熱特性を調べるために次の測定をしてみよう。この測定は実験データの整理をしながら十分にできる。
(1) 銅製容器の中に気温よりも 5℃ほど低目の水を 200 mL ほど入れ,それを断熱容器にセットして温度計の付いたふたをする。
(2) およそ 3 分毎ごとに,時刻と水温と気温を測定し,ノートに記録する。
(3) データをグラフに表し,外部からの熱の流入について考察する。


考えてみよう その 1
 水温だけでなく,気温も測定してグラフに表した理由は何か。
 ⇒ヒント

考えてみよう その 2
 気温についても温度計の目盛を 0.05℃まで読み取る必要があるだろうか。
 ⇒ヒント

調べてみよう その 3
 水温が気温よりも低いときには外部から水へ,水温が気温よりも高いときには水から外部へ,熱の移動が起こる。この実験において断熱の不完全さが問題となるようであれば,水温と気温の時間変化のグラフにその影響が現れるはずである。水温が気温よりも低いときと高いときとで,直線の傾きに変化があるかかどうかを調べてみよう。

参考 単位 cal について
 テキスト97ページに書いてあるように,1 カロリー(cal)は,およそ水 1 g を 1℃上昇させるのに必要な熱量である。しかし厳密となると,いろいろなカロリーが存在するのに驚く。

 単位 cal のいろいろ
(1) 単位 cal(15 ℃カロリー)として,14.5℃の水 1 g の温度を 1 ℃上げるのに必要な熱量と定義した。1 cal 15 = 4.1855 J である。
(2) 国際蒸気表カロリー(国際カロリー)として,1 g の水の温度を 0℃から 100℃まで上げるのに必要な熱量の 1/100 と定義した。1 cal IT = 4.1868 J である。1956年
(3) 温度を指定しないカロリーとして,かつて計量法で 1 cal = 1/860 W・h = 4.18605 J と定義した。
(4) 熱化学によって 1 cal th = 4.184 J と定義した(熱化学カロリー)。1993 年に施行された計量法でも,これが採択されている。

記:2005-04-20