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最終更新:2009-12-23
吊掛式駆動装置
鉄道用語

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吊掛式駆動装置《つりかけしきくどうそうち》
 釣掛式駆動装置
 nose suspention driving device/nose suspention device/
 nose suspention power transmission device
 主電動機車軸台車枠で支持する駆動装置電気車は電動機の回転動力を歯車で車軸に伝えることによって走行するが,車軸と台車枠の間には軸ばねがあり,走行中の車軸は台車枠に対してたえず変動するので,電動機を台車枠に固定すると歯車がうまくかみ合わなくなってしまう。そこで電動機と車軸との位置関係が保たれるように,電動機を車軸に載せてしまう方法が考案された。ただそのままでは電動機が宙ぶらりんになってしまうので,電動機の回転軸をはさんで反対側はノーズとよばれる部品によって台車枠に吊るすようにして取り付けられる(そこに吊掛という名前の由来がある)。構造が簡単であるため,電気車が登場したときから用いられてきた方法であるが,質量の大きい電動機と車輪との間にクッションがないことや構造上高精度の歯車を使用することができないなどの理由によって振動や騒音が大きい。多くの電気機関車や古い電車などに用いられている。
吊掛式駆動装置は,[吊掛式支持装置]/[吊掛式動力伝達装置]/[吊掛駆動式]/[吊掛駆動方式]などともいわれ,送り仮名のつけかたなどによって[吊掛け]/[吊り掛け]/[つり掛]/[つり掛け]も見られる。さらに,古くから[吊]の漢字に[釣]も使われていることもあって,名称には非常に多くのバリエーションがある。
 参考:カルダン駆動装置
鉄道車両用語(JISE4001 1999)32104
鉄道技術用語辞典(鉄道総合技術研究所編 丸善 1997-12)470
詳細 鉄道用語辞典(高橋政士編 山海堂 2006-05)315 鉄道用語事典(久保田博著 グランプリ出版 1996-04)166
鉄道の科学(丸山弘志著 講談社 1980)80
図解雑学 電車のしくみ(宮本昌幸監修 ナツメ社 2005-09)178
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