GUIとCUI

コマンドプロンプトとバッチ
こひつじの家


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 コンピュータを一言で言えばデータ処理機で,やってることはプログラムを忠実に実行するだけです。プログラムは記憶装置にファイルとして収められていますので,プログラムを実行させるためには,記憶装置の中からそのファイルを取り出す必要があります。目的のプログラム・ファイルを取り出すためには,コンピューターに何らかの指示を与えなくてはいけません。人とコンピュータの対話が必要になるわけです。
 人とコンピュータの対話は,情報のやりとりをする装置を用いて行います。たとえばキーボードマウスは人がコンピュータに情報を送る装置,ディスプレイはコンピュータが人に情報を送る装置です。

 最近はディスプレイ上にプログラムに対応したアイコンを表示しておいて,マウスでアイコンをクリックすることによってプログラムを実行させる方法が主流になっています。このようにしてコンピュータに指示を与える方式を GUI(Graphical User Interface/グイ)といいます。
 それに対して,プログラム・ファイルの名前をキーボードから入力することによってコンピュータに指示を与えるという方法があります。キーボードから入力するのは文字(キャラクター)ですから,この方式を CUI(Charactar User Interface/クイ)といいます。

 GUI によるコンピュータとの対話は,初心者にも分かりやすく,画面上から目的の情報を見つけ出したり,マウスの操作によって情報を取り出したりすることも簡単にできます。それにコンピュータという機械を意識させない効果もあります。コンピュータの普及に GUI は大きな貢献をしてきました。

 しかし GUI にも欠点があります。たとえば「最近 1週間以内に作成したファイルだけを選び出して MO にバックアップする」ことを考えてみましょう。まずエクスプローラというファイル操作ソフトを起動します。次にファイルが保存されているフォルダを開きます。それからフォルダ内にたくさんあるファイルの日付を調べながらマウスを使って MOドラッグ&ドロップしなければいけません。バックアップは非常に大切ですが,こんなことをしていたらいやになります。このように,GUI で作業するためには人がつきっきりで操作する必要があるのです。

 同じことを CUI で行う場合は,キーボードから
(1) 目的のファイルを選び出す命令(コマンド)を入力する
(2) 選び出されたファイルをコピーする命令を入力する
ということになります。GUI に比べると一見面倒ですが,ファイルを選び出したりコピーしたりすることはコンピュータが自動的にやってくれるので,ファイルの数が多いときには,はるかに楽です。
 さらにバッチファイルに(1)と(2)のコマンドを書いておくと,バッチファイルを起動しただけで両方を一気にやってくれるのです。バッチファイルの起動は GUI でアイコンをクリックすればオッケーですから,定期的なバックアップ作業なども,MO などのバックアップ用ディスクをドライブに入れて,バックアップ用のアイコンをクリックするだけで済んでしまいます。
記:2003-6-26