名工大の「物理学実験」における考察は,おおよそ次の事柄について科学的(論理的)に,できるだけ定量的に吟味し検討することである。 | ||
▽ 実験結果の信頼性 ▽ 文献等による結果との比較 ▽ 疑問点や気付いたことに関して | ||
考察する順序 | ||
(1) | 問題点をあげる。 | |
(2) | 問題点について憶測したり仮定を立てたりする(たとえば「マイクロメータの目盛を読みまちがえて,0.5 mm 大きく読み取ってしまった」と仮定する)。 | |
(3) | 仮定したことが正しいかどうかを,実際に計算したり,証明したり,文献で調べたりして確かめる(ここが考察の中心部だ)。 | |
(4) | 問題に対する結論を出す(「仮定したことが間違っていた」というのが分かることも立派な考察だ)。 | |
みなさんが書いている考察の多くは(1)または(2)の段階で終わってしまっている。そこで最後まで考察することがいかに大切かを,次の例で見てみよう。 | ||
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このように考察は実験などの最後の詰めとして,非常に重要です。 | ||
テキストの「検討」と考察 | ||
考察は,みなさんが最も悩むところだと思う。そこでテキストの各実験に「検討」という項目を設け,考察の手助けをすることにしている(本来はそこに書いてある問題提起も自主的に行う必要がある)。 テキストの「検討」に書いてあることや「考察せよ」と書いてあることは必ず考察し,さらに自分で問題点を見つけて考察するとよい。なお「検討」は「考察」とほぼ同意語であるが,レポートの項目名は「考察」としよう。 | ||
参考⇒よい考察の例 実験11「電気抵抗の温度変化」の考察 2000(平成12)年度入学.社会開発工学科.伊藤若葉さん(2000年12月8日提出) 記:2004-10-30 |