実験3/物理学実験
想い出の名古屋工業大学

こひつじの家



 名古屋工業大学(名工大)に勤務していたときに授業を担当した「物理学実験」でおこなわれていた,実験3「重力加速度」の参考資料です。
 【注】実験内容等が変わっている可能性がありますので,あくまでも参考程度に見てください。
最終更新:2007-10-11


注意 ケーター振子の扱い
 ケーター振子は重くて両端には針が付いているので,特に高いところにある支座の上に乗せたり降ろしたりするときは,十分慎重に扱うこと。


ヒント-1
 表1から得られた残差2は,T ではなくて 100T のものであることに注意する。


考えてみよう
 式(5)において,T1T2 であれば右辺 2 項目= 0 となるので h1 を測定する必要がないことがわかる。それではこの実験において,T1T2 の差がどれくらい小さければ h1 を測定する必要がないだろうか。

考えてみよう
 テキスト252ページの「各地の重力加速度」の表を見ると,重力加速度は緯度が高くなるほど大きくなる傾向があることがわかるであろう。その理由を考えてみよう。

考えてみよう
 同じ地点の重力加速度は,高度が高くなると小さくなる。テキスト252ページの「各地の重力加速度」の表にある名古屋の海抜は 45 m となっていて,名工大の物理学実験室の海抜より 30 m ほど高い(緯度は同じ)。この表の値から,海抜を補正した物理学実験室における重力加速度を計算してみよう。ただし地球の半径は 6.4×106 m である。


参考
 この実験をていねいにおこなうと,重力加速度として,たとえば
  9.799 ± 0.004 m・s-1
が求められる。この値はテキストの付表 9 「各地の重力加速度」の名古屋における重力加速度 9.797 m・s-1 と一致する。物理学実験全体でも,このように高験精度な結果が得られるのは,その他に実験 9「光の波長」があるだけである。

更新:2005-04-20