実験13/物理学実験
想い出の名古屋工業大学

こひつじの家



 名古屋工業大学(名工大)に勤務していたときに授業を担当した「物理学実験」でおこなわれていた,実験13「RC直列回路」の参考資料です。
 【注】実験内容等が変わっている可能性がありますので,あくまでも参考程度に見てください。
最終更新:2007-10-11


注意 目盛の読み取り
 スケッチからではなく,ブラウン管面上で測定すること。スケッチから測定すると,スケッチを描くときの誤差(あいまいさ)と,スケッチから読み取るときの誤差がプラスされてしまう。

注意 つまみの位置
 この実験では VOLTS/DIV VAR つまみと,SWP VAR つまみを右にいっぱい回しておく必要がある。そうしないと垂直軸感度(VOLTS/DIV)や掃引時間(TIME/DIV)が設定した値にならない。


ヒント-1
 オシロスコープの輝度を暗めにしてからフォーカスを調節すると,細くて鮮明な輝線が得られる。

ヒント-2
 ファンクション・ジェネレータの周波数はシビアに設定する必要はないので,細かい調節に時間をかけないように。たとえば 3.30 kHz のところが 3.58 kHz というように 10% くらい違っていても全く問題ない。

ヒント-3
 入力波形が矩形波の場合の微分波形と積分波形の観測結果の例を下図に示す。上段が入力波形で,下段は左図が微分波形,右図が積分波形だ。
微分波形と積分波形

考えてみよう その 1
 テキスト図13の RC を入れ換えたものが下図である。この回路に交流を入力したときの出力について考えてみよう。
 ⇒ヒント
ハイパス・フィルタ
考えてみよう その 2
 位相差を2現象観測によって求める方法を次の図で説明する。交流電圧 V1 に対して交流電圧 V2ΔT だけ位相が進んでいて,周期は共に T である。半周期分の波形ができるだけブラウン管面上に大きく表示されるように調節して,T/2 = 9.0 div とし,このとき ΔT = 0.8 div であるとしよう。そうすると位相差 φ = 0.8/9.0×180 = 16゜で表すことができる。
 位相差をリサージュ図形によって求める方法は,「位相差が小さいときに高精度な測定ができる」と書いてあるので,それを確かめてみよう。オシロスコープのブラウン管上での読取精度を 0.1 div であるとして,2 つの方法によって測定したときの位相差の精度を,位相差の小さいときと大きいときで確かめてみよう。
 ⇒ヒント
位相差の測定

記:2005-04-20