電気ブランコ
科学おもちゃ

こひつじの家





私が考えた電気ブランコは,図のように簡単なものです。
でも電池をつなぐと…
大きくゆれるんですよ。
電気ブランコ
  フェライト磁石は上がN極で下がS極(または上がS極で下がN極)

じつはエナメル線にちょっとした細工がしてあります。
エナメル線を銅線にひっけてありますが,
その部分のエナメルを紙やすりでけずってはがします。
そのとき,下側だけ,
すなわち銅線にさわっているところだけをはがすのです。

その部分を拡大したのが次の図です。
銅線とエナメル線回転したエナメル線
電池をつなぐとエナメル線のブランコは電流と磁石による力で右にゆれます。
 (左にゆれる場合もあります)
右にゆれるとエナメル線は回転して右の図のようになるので,
電気が流れなくなります。

電気が流れなくなると
ブランコはもとのところにもどり始めますが,
もどるとまた電気が流れるので右にゆれます。

これをくりかえすので,
ブランコは次のようにゆれることになります。
右にゆれるブランコ

というわけで,じっさいにブランコを作ってみました。
そうしたら片方だけにゆれることもありましたが
おどろいたことに,
ちゃ〜んと両方にゆれることもありました。
左右にゆれるブランコ

ブランコが磁石の上にきたとき,
ブランコは右むきの力を受けるので,
ブランコは右に進みます。
しかし帰ってきたときにも右むきの力を受けるので
ブレーキがかかってしまい,
磁石より左には行かないはずなのです。

う〜ん。不思議だ。
いくら考えても
両方にゆれるしくみがわかりませんでした。
そこでオシロスコープという器械を使って
電流を調べてみました。そうしたら,
ブランコが右に動いているときには電気が流れるのに,
左に動いてるときには電気が流れないのです。

エナメル線が銅線にさわっているところを
よく観察したところ,
エナメル線は銅線の上を右に行ったり左に行ったり
少しすべっていることがわかりました。
エナメル線のエナメルのはがしぐあいや
銅線の曲げぐあいなどによって,
たまたま右にゆれるときだけ,電気が流れたのです。
記:2002-11-3


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