森林橋は架設されてから80年近くを経過した古いコンクリート橋ですが,架替のための準備が始まっています。
ところで「森林」を「もりりん」とよぶところに何か歴史的な意味があるのではないかと思って調べたところ,1937年(昭和12年)に森林橋のすぐ北西部に
森林紡績株式会社が創業したことがかわりました
*1*2。森林橋が架設された翌年ですので,この橋は会社への交通路を確保する必要があって架設されたと考えられます。森林紡績は,尾西毛糸紡績,ニッケなどの時代を経て操業を終了し,跡地は商業施設「ニッケタウン」等になっています。
橋名板橋名,渡る河川等の名称,完成年月などが書いてあるプレートは
親柱欄干の両端にある柱に取り付けられていて,東から見て右側に「森林橋」,左側に「昭和十一年十月架設」,西から見て右側に「も里りんばし」,左側に「昭和十一年十月架設」と,それぞれ縦書で書いてあります。
今は見られない光景
森林橋付近の地図 Mapion(2016年)より
上流には2本の水道管が平行しています。自転車で通る人と比べても,森林橋が小さな橋であることがわかります。2015-12-22
下流から見た森林橋です。2015-04-18
橋の下流に稲沢市の太い上水道が通っています。2016-02-19
東の方から見たところです。ゆるい坂を上った後,橋の後方はゆるい下り坂になって,右にカーブしています。見通しが悪いところです。↓2015-12-22
橋に近づくと,やっと先の方が見えてきます。ここで自転車の右側通行は危ないです。
西の方からやってくると,橋の手前に三差路があります。地図には,橋から上流に向かう道が描かれていますが,1枚目の写真でもわかるとおり,歩くこともできないような草道です。2015-04-18
橋に近づいて見ると,後方がゆるい下り坂になっていることがわかります。2015-12-22
橋の上から見た上流です。2016-01-17
橋の上から見た下流です。すぐ先に
権現橋が見えます。2015-12-22
上流側の欄干です。高さが60cmほどしかありませんので,人の転落防護には期待できないと思われます。車にぶつけられたりしたのでしょうか,だいぶ傷んでいます。↓2016-01-17
欄干は橋の端ではなく,少し内側に設置されています。
地覆橋の両側の少し高くなったところで,縁石ともいいます。はありません。
欄干の東端にある左右の橋名板です。2015-12-31
欄干の西端にある左右の橋名板です。万葉仮名が使われているところに趣があります。万葉仮名で書いてある橋名板は,
雁橋にもあります。
2012-11-08,2016-02-04
今は見られない光景
橋の手前に,「幅員減少」とともに,「大型貨物自動車等通行止め」の標識と「この先、大型車通り抜けできません」と書かれた看板がありました。2006-10-20
通行制限に関する標識等は,いつのまにかなくなりましが,「幅員減少」の標識は現在もあります。