「考えてみよう その 2」のヒント

 実験 12「高温超伝導」の場合は,超伝導現象が観測される温度が 90 K 付近であるので,90 K 付近の温度を詳しく測定する必要がある。そこで 90 K における起電力をクロメル−アルメル熱電対と有効数字 2 桁で測定できる測定器で測定する場合を考えてみよう。氷点を基準温度に設定して 90 K を測定したときの熱起電力は −5.5 mV となるが,基準温度を液体窒素の沸点 77 K に設定すると熱起電力は 0.22 mV となる。基準温度に氷点を用いたときには 0.1 mV の位までしか測定できないが,液体窒素を基準に設定すると 0.01 mV の位まで測定できる。
 実験 12 の場合には,わざわざ氷点を設けなくてもよいという利点もある。

更新:2005-4-20

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