名古屋市西区区 4

美濃路探訪


最終更新:2022-03-05 スタート:2022-02-05


はじめに

美濃路このような箇所をすると説明などが表示されます。が付いている語句は美濃路探訪」ついてここだけ事典」詳しい説明が書いてあります。


で出現したものは,で閉じます。


見本の画像をすると大きくなり,再びすると元に戻ります。


 五條橋の西を通りすぎたところから,国道19号線までの美濃路を取り上げます。①〜⑧
 五條橋の西から南下する美濃路は,昔から変わらない細い道で,ところどころに街道の面影を残しています。美濃路の1本西に,四間とよばれている通りがあります④〜⑤。その通りを中心に古い町並みがよく残されていてるため,そのあたりの美濃路も含めて,名古屋市町並み保存地区に指定されています。
 伝馬町通りに入ると,しばらく上り坂が続き,国道19号線伏見通りぶつかります。

地図:五條橋の西から国道19号線までの美濃路。
地図:五條橋の西から国道19号線までの美濃路





五條橋の西から見た美濃路です。

 地図 A ↓ 2021-12


道幅は6mほどと狭いですが,このあたりの当時の美濃路が,この幅だったのではないかと思います。



 改築をしてまだ新しい古民家が建っています。簓子下見の壁がとてもきれいです。

 地図 B ↖ 2021-12



この古民家は,愛知県指定有形文化財伊藤家主屋す。道路に面した腰壁は簓子下見です。伊藤家清須越の商家で,ここに居を構えたのは享保7年1722)いわれています。伊藤家の建物は,道路を挟んだ反対側にある堀川に面した米蔵,あとで取り上げる四間に面した家財蔵,そしてこの主屋が残っています。
 この伊藤家は,松阪屋伊藤家とは別の家系ですので,区別するために川伊藤家よばれることがあるそうです。

 地図 C ↙ 2021-12

 左は米蔵,右が主屋です。

 2021-12



 建物が途切れたところから名古屋駅付近の高層ビル群が見えます。古い建物との対比がおもしろいです。

 地図 D ← 2021-12



 この先の小さい交差点を左に折れたところに堀川に架かる中橋,右に折れると浅間神社四間などがあります。美濃路は直進します。

 地図 E ↓ 2021-12



中橋見取絵図にもある古い橋ですが,現在の橋は大正6年1917年)完成しました。ただし親柱以外の欄干は,現代的な構造です。橋の説明板が2つ並んでいます。

 地図 F → 2021-12

 橋に近い方にある説明板の内容です。

 2021-12

 もうひとつは美濃路でつながる西区説明板です。西区はここまでですので,この説明板ともお別れです。

 2021-12

 中橋から西を見たところです。橋から西に向かう道路を横切っているのが美濃路です。
 美濃路のすぐ西側を南北に通る四間とよばれている道とその周辺は戦災を免れたこともあって昔からが残っているところで,名古屋市四間道町並み保存地区指定されています。四間道美濃路と共に栄えてきたところですから,美濃路から少しだけれますが,このまままっすぐに進んで,四間道の方へって行くことにします。正面に見えるのは浅間神社の森です。

 2021-12



浅間神社見取絵図には浅間宮と添えてある古い神社です。社標由緒板/神社の説明板四間説明板などが道に面して並んでいます。さらに鳥居をくぐってすぐの右手には,非常によくできている四間道パンフレットが貼ってあります。

 地図 G ← 2021-12

 パンフレットは防水ケースに入れられて,無造作に押しピンで止めてありますが,四間道美濃路を中心に,非常に詳細な絵地図が描かれていて,随所にしっかりした説明が添えてあります。すばらしいパンフレットだと思います。

 2021-12
 パンフレットの右上の部分です。




 浅間神社の前から見た四間です。道の右側東側)石垣が組まれていて,土地が高くなっていることがわかります。
 振り返って南の方を見ると,道幅は狭く,歴史を感じさせる町並みは見当たらないので,四間道は,ここがが南端のようです。

 地図 G ↑ 2021-12

 四間道を北に向かって少し歩いたところから,振り返って南の方を見ました。石垣の上にはたくさんの蔵が並んでいます。

 地図 H ↓ 2021-12

 すでに取り上げた伊藤家などの蔵々が,右側東側)並んで建っています。左側には古民家5棟続きの長屋あります。

 地図 I ↗ 2021-12

 地図 I ↑ 2021-12

 格子が美しい古民家森山家すが,よく見るとドアにEsplanade Gallery」書いてあります。築150年を数える古民家を再利用し,絵画/陶芸/写真などさまざまの美術展を開いているとのことです。
 さて,ここまでは四間道とよばれるにふさわしく,道幅が4間7m)どありましたが,ここから北は,道が少し狭くなります。

 地図 J ← 2021-12

 古民家に店をかまえている地球堂美術いう骨董があります。小形のかわいらしい屋根神様がのっています。

 地図 K ↙ 2021-12

 五條橋円頓商店街を結ぶ道から,南に向かう四間道を見たところです。このあたりの道幅は4間より狭く,約2.5間4.5m)どしかありません。四間道はここから北にも続いていて,道の東側に石垣があって,その上にがのっている光景が,鉛筆マーク M で示したあたりまで見られます。

 地図 L ↓ 2021-12



中橋の西にある小さい交差点に戻って,南に向かう美濃路を見たところです。美濃路はここから名古屋市中村区を通ります。

 地図 A ↓ 2021-12



 美濃路沿いに古民家が建っています。
 美濃路はこのすぐ先から都市化の影響をもろに受けているため,古民家の姿はしばらく見られません。

 地図 B ↙ 2021-12



 美濃路は,信号機のある桜橋西差点で,道幅が45mほどあって交通量の多い桜通県道68号線=名古屋津島線を横切ります。

 地図 C ↓ 2021-12



 桜橋西差点をすぎて南下する美濃路です。

 地図 D ↓ 2021-12



 美濃路はこの先の交差点で左に折れて,伝馬町通りとよばれている道筋を通ります。

 地図 E ↘ 2021-12



美濃路は,伝馬町通りに入ってすぐ,伝馬橋堀川を渡ります。
 橋の下流側にある説明板は,堀川の改修工事に関するものです。

 地図 F ↘ 2021-12

 伝馬橋ポケットパークが設けられていて,説明板が置かれています。この説明板にも尾張名陽図会の絵が添えてあります。
 見取絵図にも伝馬町通り伝馬橋があって,それぞれ傳馬町通り傳馬橋板橋と添えてあります。伝馬橋は,五條橋中橋とともに,欄干がある橋として描かれています。

 2021-12

 2021-12

 伝馬橋から見た堀川の上流です。見えている橋は,昭和12年1937年)桜通りが開通した時に完成した桜橋です。長さ25m,幅は45mほどもあります。

 2021-12

 伝馬橋から西の方を見たところです。伝馬町通りがぐんぐん下っていることがわかります。
 垂井へ向かう美濃路は,橋を渡ってすぐ,右に折れます。

 2021-12

 伝馬橋を渡ったところから東の方を見たところです。美濃路伝馬町通り上り坂になっています。
 伝馬橋の中ほどで,美濃路名古屋市中区に入ります。

 2021-12


 名古屋城あたりから熱田神宮あたりまで続く熱田台地といわれている南北に細長い台地があって,江戸時代の初めごろ,海運のために台地の西側に堀川が掘られました。現在の地形も,当時からそれほど変わっていませんので,堀川を渡って東西に延びる道は,東に高く,西に低くなっています。写真の伝馬橋東差点の標高は5.7mですが,坂を上ったところにある次の交差点は8.9mです。反対に垂井に向かう美濃路が右に折れるところの標高は4.4m,四間の延長と伝馬町通りが交差するところでは3.4mと,低くなっています。

少し東の方から,伝馬橋を見下ろしたところです。見取絵図には,伝馬橋東差点がある手前東側)木戸が描かれています。

 地図 G ← 2021-12



美濃路伝馬町通り,道幅が50mほどもある国道19号線伏見通り行く手をさえぎられます。この先に進むためには,国道に出たところで左北)約85mのところにある歩道橋か,右南)約80mのところにある横断歩道を渡ることになります。

 地図 H 2021-12