最終更新:2009-12-22
交流饋電/交流き電
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交流饋電/交流き電
交流饋電/交流き電《こうりゅうきでん》
AC feeding
電車線路に交流電力を供給する
饋電《きでん》方式。電力は電圧と電流の積で表されるが,送電ロスは送電線の抵抗と電流の
2
乗の積となるので,高電圧で送電したほうが送電電力あたりのロスが少ない。交流は変圧器
(トランス)
によって効率よく電圧を変えることができるので,電圧を上げて電送ロスを少なくすることによって,ひとつの変電所で長い区間の電力を供給できる。これに対して
電気車が必要としているのは比較的低電圧の直流であるため,電気車に変圧器と整流器を登載する必要がある。
鉄道の
電化は
直流饋電によって始まったが,20
世紀の半ばにフランスで
交流饋電が実用化された。日本国内では
1957年
(昭和32年)
に仙山線と北陸本線に採用されたのが最初で,
新幹線においては全面的に採用されている。電圧は,
在来線で
20,000
V,新幹線で
25,000
V
となっている。
運転密度が高い都市部などでは
車両価格が安い直流饋電が有利であるが,過疎地域などでは変電所の数が少なくてすむ
交流饋電が有利となる傾向がある。
一般には,
交流饋電のことも
交流電化といわれることが多い。
参考:
交流電気車,
交直流電気車
詳細 鉄道用語辞典(高橋政士編 山海堂 2006-05)157
鉄道技術用語辞典(鉄道総合技術研究所編 丸善 1997-12)224
鉄道用語事典(久保田博著 グランプリ出版 1996-04)75