正瑞寺の前①から国道155号線⑪まで美濃路を歩きます。この間は家並が続いていますが,特に萩原商店街のアーケードがある⑨あたりまでは萩原宿があったところで,都市化の影響をあまり受けていません。ところどころに街道の面影★が残っています。
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地図:正瑞寺の前から国道155号線までの美濃路 (●はトイレ)
① 正瑞寺の前で左に折れて東に向かう美濃路です。この先も萩原商店街が続いています。
地図上のA点から→ 2021-08
地図
② 下の問屋場とよばれていた問屋場★があった跡に,大正8年(1919年)に建てた旧村瀬銀行萩原支店の建物が残っています。村瀬銀行は名古屋で明治31年(1898年)に創業し,昭和初期に営業を終えました。その後萩原支店の建物は空家になり,戦後になって貸店舗を経て,地主(問屋場を努めていた木全家の御子孫)が木全乳母車店を経営していましたが,2010年ごろに店を閉めました。建物は保護を目的に壁面の大部分がトタン板で被われ,昔の姿を留めるために白と黒で塗り分けてあります。内部は非公開ですが,支店当時の様子がよく保存されているとのことです。
地図上のB点から↖ 2021-08
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③ 最近改修したと思われる美しい古民家★があります。
地図上のC点から↗ 2021-08
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右手に旧萩原郵便局が見えてきました。
地図上のD点から→ 2021-08
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④ 旧萩原郵便局の建物が残っています。この郵便局は大正15年(1926年)に造られた木造洋風建築物です。歴史的な建物として残すために改修や化粧直しがおこなわれ,向かって左側(東側)の壁面は,先に取り上げた旧村瀬銀行の建物と同様,トタン板で被ってあります。入口にエアコンの室外機が置かれていますが,除湿のためだと思われます。
地図上のE点から↓ 2021-08
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旧萩原郵便局に続いて,古民家★があります。
2021-08
⑤ 商店街の家並がちょっと途切れたところに地蔵堂があります。
見取絵図★に描かれている地蔵堂は,道の反対側にあります。
地図上のF点から↓ 2021-08
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⑥ 美濃路は巡見街道とほぼ直角に交叉します。巡見街道は,徳川幕府の視察団であった巡見使が通るために整備された道です。見取絵図★には巡見道と書いてあり,北へ向かう道には尾州一ノ宮江道法一里半/犬山城下江道法五里,南へ向かう道には津嶋江道法三里十四丁/佐屋宿江道法四里との添え書きがあります。
巡見街道は昭和38年(1963年)に大部分が国道155号線に指定されましたが,昭和48年(1973年)に,尾張西部地域の国道155号線は新設された道に移り,旧国道155号線は県道458号線(一宮弥富線)になりました。
美濃路はここまで県道136号線(一宮清須線)でしたが,交差点をすぎると普通の道★になります。
地図上のG点から→ 2021-09
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⑦ 美濃路に面したところに,唐箕とよばれていた昔の農機具が置いてある古い家があります。唐箕は,ハンドルを手で回して風を起こし,米粒と籾殻などを分けるために用いられました。
地図上のH点から↑ 2021-08
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⑧ 古そうな門があります。
ここは古民家★を改装した,落ち着いた雰囲気の中でくつろぐことができる団欒の家はぎわらというデイサービス介護施設の入口です。
地図上のI点から↑ 2021-08
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⑨ 美濃路に萩原商店街のゲートが架かっていて,その右(南)には白壁がきれいな蔵が建っています。
注意して見ると,このあたりから道幅が少し広くなって,ゲートの先からは歩道がついています。そして郵便ポストの近くに萩原防火団が設置した,かわいらしい火の見櫓が見えます。踏切を赤い名鉄電車が通過しています。
見取絵図★を見ると,このあたりまで萩原宿の家並が続き,その後は松並木になっています。明治地図★でも,家並が終わって,その先は松並木です。
地図上のA点から→ 2021-08
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地図上のB点から↖ 2021-09
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⑩ 名鉄尾西線の踏切を渡ったところに小さい火の見櫓と祠が並んでいます。
地図上のC点から↖ 2021-09
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踏切を渡って振り返ったところです。右手に小さい火の見櫓が見えます。
地図上のD点から← 2021-09
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⑪ 串作交差点で国道155号線と交叉します。国道に歩道橋が架けてあります。
地図上のE点から→ 2021-09
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